浜辺からたどる神話の足跡

宿を出て木のトンネルを抜けると

真っ白な砂浜が広がっていた

波間に小さな塚がひとつ

ヤハラヅカサと呼ばれるそれは

琉球の創世神が降り立った証だ

来た道をふり返れば

石段が目に入る

階段をのぼってみると

微かに水の流れる音がした

現れたのは

神が休憩したと伝えられる祠

人々が今なお

祈りを捧げる場所だ

歴史と祈りが香るこの土地には

ゆったりとした時間が流れる

その流れに身を任せていたら

急ぐ理由なんてない気がして

自然と息が深くなった

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