Contactお問い合わせ
December 15, 21

誰もが知る観光地で、誰も経験したことのない特別な時間を。『嵐山邸宅 MAMA』×『花ノ家族婚』で作る新しい結婚式

日本で有数の観光名所、嵐山。桂川のほとりにイタリアンレストラン『儘』と、併設する宿嵐山邸宅 MAMAはあります。

 

日中は観光客の行き交う賑わいが聞こえ、夜から翌朝にかけては大自然の静寂に満たされるこの場所で、花ノ家族婚は新しい結婚式を作ることにしました。

 

コラボレーションの背景や場所に込められた思いを伺うために、『嵐山邸宅 MAMA』の企画から運営までを行うDAY inc.の代表・渡部明彦さん、ホテルの企画サービスを担当する清水遼さん、料理長の虫明拓未さん、花ノ家族婚プロデューサーの桑田亜由美さん、SNSで投稿するホテルの宿泊体験記で注目を集めるホテルみるぞーさんの5名による対談を開催。

 

誰もが知る嵐山で行われる、まだ誰も経験したことない結婚式の全容を、皆さんのお話から紐解きます。

 

ありのまま、わがままに。住うかのように過ごせる宿


-まず初めにレストラン『儘』と宿『嵐山邸宅 MAMA』の特徴について伺っていきたいと思います。共通する『儘(まま)』には、どんな意味が込められているのでしょうか?

 

DAY inc. 代表・渡部明彦(以下、DAY・渡部)さん:『儘』はホテルとレストランを合わせた施設全体のコンセプトです。そこには「ありのまま」「そのまま」という、そのもの自体の良さを大事にする意味合いと、「わがまま」という、ある種、コントロールしづらいような、偶発性や気づきなどの意味合いも込めています。

 

空間や体験の全てをコントロールするのではなく、余白を残すことによって、素材の新旧、自然と人工物、人と建物、地元の方と観光客など、異なる要素が心地よく共存できる状態を目指したのが『嵐山邸宅 MAMA』です。

 

嵐山邸宅 MAMA 企画サービス・清水遼(以下、企画サービス・清水)さん:コンセプトは、空間だけではなくサービスにも落とし込んでいます。サービススタッフが大切にしている問いは、「自分がこの邸宅の主人だったら、どう振る舞うか?」ということ。

 

「ホテルのスタッフ」と「お客様」ではなく、「邸宅の主人」「お招きした客人」という関係性となれば、宿への愛着やお客様への温かいコミュニケーションは、自然と生まれます。そうした在り方に触れることで、お客様にはありのままの姿で、わがままに、まるで本当に住うかのように、時間を過ごしていただきたいと思っているんです。

 

-運営まで自社で担当されているデザイン会社は、なかなか珍しいと思います。なぜDAY inc.は、運営まで一貫することを大切にされているんですか?

 

DAY・渡部さん:空間を設計するだけでは、本当に自分たちが良いと思える場所が作れないと感じた経験があるからです。これまでさまざまな空間を設計してきましたが、完成後に引き渡した事業者さんが、どのくらいその場所を愛してくれるかによって、数年後の空間の魅力や味わいが変わってくるのを目の当たりにしてきました。

 

やはり場所は、運営する人や訪れる人にすごく影響されるんです。本当に居心地の良い場所を作るためには、運営までトータルでやる必要があると考え、今のような関わり方をするようになりました。

 

そうした観点からも、余白を設けることはすごく重要視しています。運営の仕方や過ごし方を、マニュアル的に決めていないのも、運営する人や訪れる人の好みを反映する柔軟さが愛着を産むと考えているからです。そのように設計された空間は、時間の経過とともに、より一層魅力的な場所に育っていきます。

 

賑わいと静寂のギャップが心地よい空間


-余白を作ることで、運営する側も宿泊する側も愛着が持てる空間作りをされてるんですね。桑田さん、ホテルみるぞーさんは、取材前に実際に宿泊されたと伺いました。その中で感じた魅力はありますか?

 

花ノ家族婚プロデューサー・桑田亜由美さん(以下、花ノ・桑田)さん:私たちが嵐山に着いたのは日が暮れた頃でした。電車を降りるとすでに辺りは真っ暗で、聞こえるのは川の流れる音だけ。日中の賑やかさとは対照的な、静寂の嵐山を感じることができました。

 

宿に着くとスタッフの皆さんが迎えてくださったのですが、その時の「ようこそ」という言葉が、まるで「お帰り」と言っているように聞こえるくらい温かかくて、一気に心がとき解されたのを覚えています。

 

その後、レストラン『儘』で夕食をいただきました。京野菜の素材の味を存分に生かしたお料理は、本当に美味しくて。しかも、選ぶのに困るほどメニューも豊富で、とても楽しませていただきました。

 

宿泊の中で特に印象的だったのは、朝ごはんでいただいた鯛汁です。前日にイタリアンをがっつり食べた身体に染み渡るような出汁の美味しさが、日本食の良さを再認識させてくれて。夕食と朝食の良い意味のギャップに心打たれました。

 

ホテルみるぞーさん:私も一緒に宿泊していましたが、そうした「“賑わいの演出”と“静寂の特別感”のギャップ」こそが、『嵐山邸宅 MAMA』の大きな魅力だったと思います。

 

街に開けたレストランは、流行に敏感でハイセンスな皆さんが楽しそうに食事をされていて。ガヤガヤというよりは、温かみのある心地よい賑わいがあります。しかし、そこからちょっと奥に進んで見えてくる『嵐山邸宅 MAMA』のカーテンをくぐると、そこはもう静寂の世界。フロントで靴を脱いで、フカフカの廊下に一歩踏み出せば、素敵なおうちに招かれたような特別感を感じられる。

 

この賑わいと静寂の切り替えが、仰々しい扉ではなく、カーテン一枚で行われていることで、空間が緩やかに繋がり、心地の良いギャップを演出してくれるのだと思いました。

 

-冒頭で渡部さんがおっしゃっていた「異なる要素が心地よく共存できる状態」を感じられたんですね。

 

ホテルみるぞーさん:そうですね。あと印象的だったのは、MAMAで過ごす中で「空間からのおもてなし」を感じられたことです。10室あるお部屋はどれも個性があって、家具の配置や備品のセレクトが、それぞれ少しずつ異なっています。「その空間で、一番居心地良く過ごせるように」という作り手の想いが細部まで散りばめられていて、一つ一つの備品や設の奥に、MAMAの皆さんの愛情を感じることができました。

 

何度も訪れ、おふたりの思い出を重ねていく場所へ


儘・嵐山邸宅MAMA 客室

-細部までのこだわりと、心地の良いギャップが魅力だ、と。続いて、今回のコラボレーションの背景について伺いたいと思います。どのようなきっかけがあったのでしょうか?

 

花ノ・桑田さん:京都には花ノ家族婚の提携会場がなかったので、コラボレーションができる会場を探していたんです。ネットで調べて偶然見つけたMAMAのサイトを見て、空間の美しさや考え方に惹かれて、相談させていただくことにしたんです。

 

-コラボレーションの決め手はなんでしたか?

 

花ノ・桑田さん:一つは、宿泊体験をさせてもらう中で感じた余白の心地よさですね。花ノ家族婚のタイムラインは、一般的な結婚式とは違って、限られた時間の中にコンテンツを詰め込むような作り方はしません。タイムラインにも余白を持たせることで、空き時間にふと交わされる家族のやりとりこそが大切だと思っているからです。余白のある空間作りを大事にされているMAMAとなら、ご利用される方々が、ゆったりと思い思いの時間を過ごしながら、飾らないお互いの気持ちを交換しやすいだろうとイメージできました。

 

もう一つの決め手は、 MAMAが、古くなった建物をリノベーションして作られた点です。「古き良きものを受け継ぎ、新しい魅力を創り出す」という皆さんの考え方には、親から子へと受け継がれていく「家族」を大切にする私たちの考え方とも、近いものを感じました。

 

企画サービス・清水さん:僕らもお話をする中で、価値観が近しい方々だと思っていました。それに、何より僕ら自身が、時間に制限があったり、コンテンツの順番が決まってる、いわゆる「結婚式」に苦手意識を持っていたことも、コラボを受けさせていただいた大きな理由になります。

 

花ノ家族婚さんとなら、本質を残しつつ、自分たちが素敵だと思える新しい結婚式を作れるだろうと思うとワクワクしたんです。

 

-数々のホテルでの宿泊を体験されてきたホテルみるぞーさんからみて、MAMAと花ノ家族婚の両者に共通する考え方は、どんなものがあると思いますか?

 

ホテルみるぞーさん何度も訪れることができる場所を作っていること、だと思います。京都は宿泊するのに少し気合のいる高級旅館が多いのですが、そうした中で、いい意味で飾らず過ごしやすい空間のあるMAMAには、気張らずに何度も訪れたいと思わせる魅力がある。

 

花ノ家族婚を体験したおふたりが、その後の人生のふとした瞬間に宿へ訪れて、思い出を重ねていく。そんな結婚式の後もも続いていく、おふたりと宿との関係性が生まれるんじゃないかと思っています。

 

チェックアウト後に行う結婚式


-まさに花ノ家族婚が目指している「結婚式後も何度も訪れるサードプレイス」を届けることができそうですね。まだ構想中だと思いますが、そんな両者だからこそできる結婚式はどのようなものになりそうでしょうか?

 

花ノ・桑田さん:詳細は検討中ですが、チェックアウト後に結婚式を行うスタイルを考えています。1泊2日の宿泊中は、花ノ家族婚の介入を最小限に抑えて家族旅行を楽しんでいただき、2日目の昼にレストラン『儘』で式を行います。

 

そうすることで、結婚式前日の大切な時間を、ご家族でゆっくり過ごしていただきたいんです。これも余白を大事にされている、MAMAとだから可能なことだと思います。

 

さらに、レストランスペースは30名まで入れるので、結婚式のみ参加するゲストを招待することも可能です。家族とゆっくり過ごす旅行と、ご友人を招待した式のどちらも楽しみたいという方に、おすすめな会場になっています。

 

-結婚式で出されるお食事には、何か特徴はありますか?

 

儘 料理長・虫明拓未(以下、料理長・虫明)さん:『儘』では日頃から、テーブルに出てきた瞬間に、お客様の気持ちが高まるようなお料理を出したいと思っています。口に入れる前に目と鼻で十分楽しめて、味も想像を超えて美味しい。そんな驚きやワクワクを届けたいんです。

 

ですから、結婚式のお料理もオーソドックスなフルコースではなく、これまでとは違った魅せ方ができたらと考えています。

 

DAY・渡部さん:例えば、コース料理のお皿をあえて減らして、一皿でいろんな料理を楽しめるような出し方はできないかと構想中です。よく結婚式では、次々にお皿が出てきて急かされるような印象を受けたりしますが、余白をゆったりと楽しむ結婚式だかこらこそ、あまりスタッフが介入せずに、その場所にいるゲストに思う存分お話していただけるサービス方法がないか、模索しているんです。

 

花ノ・桑田さん:虫明さんには相談してなかったんですけど、私一つ提案があるんですが…。

 

料理長・虫明さん:なんでしょう?

 

花ノ・桑田さん:『儘』には、京野菜や地元の食材を使った、ものすごく美味しいピザがありますよね。そのピザのトッピングを工夫して、新郎新婦やご家族の方のリクエストを反映したオリジナルピザを作ることってできないでしょうか。

 

花ノ・桑田さん:限度はあると思いますが、「親御様の大好物が入ったピザ」「ご家族の思い出のピザ」のようなアレンジができると、より思い出が深まったり、会話が盛り上がるきっかけになるんじゃないかと思うんです。

 

料理長・虫明さん:良いですね。前向きに検討してみます!

 

ホテルみるぞーさん:自由度が高いMAMAという会場だからこそ、おふたりやご家族に合わせた、今までにない結婚式が生まれそうですね。個人的には、お庭がとても素敵だと思うので、早朝の静けさに包まれながら、新郎新婦2人っきりで嵐山の自然を感じるという過ごし方を、お勧めしたいなと思います。

 

花ノ・桑田さん:MAMAで行う花ノ家族婚のプランは、お客様に合わせてどんどん変化していくものになると思います。だからこそ「結婚式」と固く考えすぎずに、MAMAのみなさんが思う「良い場所作り」「良い体験作り」を思う存分にやっていただき、そこにスパイスとして結婚式の本質的な価値を足す役割を、私たちが担っていきたいと思っています。引き続き、新しい結婚式を模索していけるのが楽しみです。

 

[取材・執筆・編集] 佐藤史紹


花ノ家族婚HP 「嵐山邸宅  MAMA」 コンセプトサイトはこちら

 

嵐山邸宅 MAMAでの体験について

「知られざる静寂の嵐山」

「ありのままに、わがままに過ごせる邸宅」

花ノ家族婚・相談会(無料)

開催スケジュール&お申し込みはこちら